まだ歩いています。

同人誌のこと

人生で初めて本を作り頒布した。

学生の頃から、薄い本は棚から溢れるほど買ってきた。それはそれはお世話になってきた。今はもうどうしているのかわからないあの人、この人の愛が詰まった本。大切に持っている。同人活動をしている身内がいて憧れだった。もっとうまく絵を描けるようになったら…コマを割れるようになったら…背景がかけるようになったら………何年も勝手に「いつか」を待っていた。本を出すことへのハードルはどんどん上がっていると感じていた。完璧主義の自分、周りと比べられることを恐れ続けている自分、自分自身を認めてあげられない自分……色々邪魔しているものはあった。でも最初から完璧にできる人間なんていない……やっとそう思うことができた。悩んでいる間にどんどん歳をとっていく。今、自分の時間が前よりもある。今やらなかったらいつやる!?多分一生やらない!!今しかない!!今今今!!!そんな気持ちで決めたことだった。とはいえある程度作業がすすむまでは誰にも言えなかった。出せなかったときのことを考えてしまい、決めたくせに完全に逃げ越しだった。過去に口だけで何もやらなかった自分の姿が見えた。でも逆にそいつがいたから「今回こそ!!」とも思えた。同時期に仲間が超大作小説を書いていたのも励みだった。

本を作るにあたって、何を調べればいいのかがまずわからずただ唸るだけの日を過ごしたりもしたが、とりあえずサイズと形だけは決めていたのでそれに対応してくれて安くできそうな印刷所を決めた。印刷所が決まったらやることが見えるようになった。納品までの日付を確認して、テンプレートをダウンロード。描く前に細かいことをひとつひとつ調べる。本にした時に適切なフォントのサイズ、線の太さ、陰影…トーンはモアレ(なんか変な柄が出てしまう現象)というのが怖くてずっと遠ざけていたので今回も手を繋ぐのはやめた。今後も仲良くできるかはわからない。ペンのアンチエイリアスというのをオフにした方が印刷は綺麗に出るというのを初めて知った。結構感覚でやってしまったので名前だけでよく理解はできていない。調べたことをすぐ忘れていくのでノートを広げてとにかく必要な情報をメモした。横書きの本は左綴じ、縦書きなら右綴じ。なぜどっちも作ろうとしているのか。頭が悪くすぐどっちがどっちかわからなくなるので不安でぐちゃぐちゃなノートを何度も確認した。よくなんとかなったなと思う。本当に良かった。

入稿前は部数で悩みすぎて口角炎ができた。塗り薬が全然効かなくて一生治らん!?と思った。同人初心者の発行部数を検索して混乱し、アンケートを参考にしつつも、相談にも乗ってもらったりした。何冊も本を出して何千とフォロワーのいる神でも部数は一生読めないと言っていた。そりゃもうしかたねぇ!わからねぇ!結局予算内でできる最大数をということにした。でも個人的には思い切った数になってしまい、ポッと出のよくわからない奴の薄すぎる本、イベントもない、宣伝も下手くそ、絶対在庫を抱えることになると怯えていた。でも大丈夫でした。ありがたい本当に。本当にありがたい。

自分の本が誰かにとって大切な一冊になるとは烏滸がましくて思えないが、自分にとっては最高の本になった。と思う。頑張って良かった。オタク人生に悔いなし。本当にありがとうございました。

 

なんか…もうちょいうまく書けないのか文章を…!まあいいか…😂とりあえず終わり。